寝ざめの床3 青い水

 

5月5日に思いがけずに
立ち寄ることになった

長野県は木曽郡上松(あげまつ)町にある
景勝地『寝覚めの床』。

先日のブログはこちら  『まだまだ魅せられたい長野 その1(奈良井宿から寝覚めの床へ)』

 

特急しなのの車窓から
美しい渓谷を眺めていた時分から

浦島太郎が
助けた亀の背に乗って
連れていかれた竜宮城は
海の底にあるんじゃなかったのかい???

なぜ、目覚めたのは川なのか?
海面にあがって
流されてきたのでしょうか。

・・・と大人になった今も

子供の頃に読んだ
日本昔話との
すり合わせができておらず
多少の混乱を抱えたままですが

「ここが、そうだ」

というのですから
きっと、そうなのでしょう。

 

訪ねた時間が
既にもう17時前後の
夕方だったにも関わらず

無料の駐車場は
県内外からの来訪者の車で
満車に近く

上松駅から
歩いてきたのであろう
海外からの来訪者たちを含め

入り口となるお寺さん(臨川寺)脇にある
コンビニ(セブン)で
トイレを済ませていざゆかん
なのでしょうか。

コンビニのトイレまでも
混みあっていました。

 

17時まではおじさんが
拝観料の窓口に座っていらっしゃる
お寺さんの門をくぐり

最下部の写真にあるような
浦島太郎が己の姿を見たという
姿見の池をはじめ

寺の境内の浦島伝説ゆかりの
あれこれを眺めながら

谷へ下りる山道の階段へ。

 

上ってくる若者たちが
ぜぇぜぇはぁはぁ言っているので
かなり急こう配であることは
想像できます。

膝の悪い方やご年配の方々は
下りも急ですし
お天気によっては足元が滑るので
お身体に合わせてのご判断が
よいかもしれませんね。

 

我が家の80歳超えの父は
長野県生まれでありながら

私と同じく列車の車窓から
眺めるばかりで
初めて訪ねたらしく

無茶をして
下り始めてしまっていたものの

言い出したらきかないとあって
放っておきました。

絶景を眺めたい一心で
自力で下り上りを
乗り越えたのでしょうから
素晴らしいことです。

 

上がってくる方々の中には
たまたま車で通りかかり
立ち寄って下ってみた方々も
多いのでしょうか。

 

女性はサンダルやヒールの方々も
男性でもドライビングシューズや
ビーサン(ビーチサンダル)の方々も
意外に多くいらっしゃるとあって

”にぃさん、ねぇさん、足元には
お気をつけなすって・・・”

と滑らないことを祈りながら
すれ違いました。

 

寝ざめの床4 社

 

途中の休憩所でも
既に充分美しい眺めが拝めますが
さらに下まで歩みを進めると

濃淡豊かな新緑と相まって
見事な風景が
目に飛び込んできました。

木曽川が花崗岩を削ってできた
この地形を生で味わえます。

 

夕方だというのに
日が長くなって明るいせいか
まだまだ若者たちを中心に

「浦島堂」という
真ん中の写真の岩床の右奥にある
濃い緑で覆われた
少し高くなった場所にあるお堂

その辺りを中心に観光客が目立ちました。

 

80歳を超えた父はともかく
まだまだ健脚の私が
岩床や浦島堂まで
この日に行ったのかどうか・・。

 

ぴょんぴょんと岩を
飛び行くのは問題ないでしょうが

私には水の中を覗き込むと
吸い込まれるように
そこに落ちやすい傾向があり

かつて鯉やウナギの養殖場でさえも

養殖池の中を覗き込んで
なぜかコロンと
そのまま落ちてしまい

「ねえさん、ねえさん、こんな人初めてよ!」

と、各地、各所で
運営のおいちゃんたちに

呆れ笑われては
助けていただくという

たいへん迷惑な癖があるので
やめておいた方がよいと
判断したのでした。

 

あくまでも、水面を
しみじみと身を乗り出して
覗き込むと起こりやすい
バランス感覚なのでしょうが

我ながら謎の生態です。

覗き込めば覗き込むほど
個々の内側の世界の深淵に
引きずりこまれやすいのは
人の心も然りかもしれません。

 

ぜひ、ご興味のある方は
花崗岩の岩床で

お天気の状態やお足元には
くれぐれも気を付けたうえ

岩から伝わりくる
地球の鼓動を

全身で感じてみられるのも
よいかもしれませんね。

 

幼き頃、列車の車窓から
この美しい景観を眺めては
母より毎度に近いほど

この寝覚めの床は
地形が独特らしく

表に見えている岩と
水面下の岩とが異なり
複雑に入り組みあっているので
人が落ちると上がりにくい

と、怖い話を聞かされてきました。

 

もちろん彼女は専門家ではなく

伝え聞かされた話の
受け売りだと思うので

本当かどうかはわかりませんが

実際に、水深は大変深く
遊泳などは固く禁じられているので
くれぐれもご注意ください。

 

下り上りの山道の階段脇には
シャガ、ニリンソウ、山吹といった
季節の花々が彩っています。

 

森林浴にもなるような
散策路とあって

まさに今時分の
新緑の美しい季節に
訪れるのはもちろんですが

紅葉のシーズンも絶景だと
聞き知りました。

 

安曇野の原風景とは
また少し異なる

木曽の深い森林と
木曽川の渓流が削って作った
地形の神秘に
魅せられたひとときでした。

 

結局、帰り路で
当初のお目当て木曽福島の福島宿に
寄り、件の和菓子屋さんの
和菓子を買って帰ることはできました。

 

ただし、お目当ての
「朴葉(ほうば)巻き」は

もう少し先の
6月に入るか入らないかの
時季に出回るそうです。

 

福島宿も、これまた
界隈に魅力が溢れた
宿場町の一つ。

次回はぜひ、お泊りに来てみたいもの。

 

赤沢森林鉄道が走る
『赤沢自然休養林』も
ぜひ訪ねてみたいと思っています。

ヒノキのアレルギーを持つが
大丈夫なのでしょうか。

 

深い、深い山々と森林に覆われた
長野県は木曽地方の魅力に

今さらながら惹かれてやまない
入梅前の深呼吸時間でした。

 

寝ざめの床5 浦島太郎の姿見の池

 

投稿者プロフィール

小松万佐子
小松万佐子こまつまさこ心理相談室(安曇野ルーム)心理カウンセラー
今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ

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