長野県の木曽地方に親戚をもつ
ご近所さんに毎年いただく
季節の郷土的和菓子 ”朴葉巻き”。
今年もいただきました。
故郷をお持ちの方はご存知かも
しれませんが
地方都市では季節のお祝いが
1ヶ月遅れで行われる地域もあります。
長野県でも雛祭り、端午の節句
七夕といった季節の行事は
月遅れで行われています。
都内の家では玄関先に樺を焚き
ご先祖を迎え送るお盆は7月でした。
これも、大方の地方都市では
8月ですものね。
長野県の木曽路として知られる
木曽エリアでは元々柏の木がなく
また、端午の節句が6月とあって
ちょうどその時期に
餅を包みやすい柔らかな若葉が繁茂するため
朴の木の葉が用いられたのだとか。
包みやすい大きな葉であることに加え
殺菌作用が強く保存性が高いことが
理由のようです。
中身には米粉を練ったお餅に
粒、こし、それぞれの餡が
入っています。
い草で縛ってとめたその縛り方が
少しお店で売っているものと
違ったように感じた今回は
もしかするとそのご家庭で
作られたものだったのかもしれません。
元々手作りの郷土菓子が
ご家庭で作られたとなると
ぬくもりもいっそう・・・。
人の手で作られたと感じるもの
ましてやこうした郷土の
初夏の風物詩的なお菓子は
そこに人のぬくもりを感じます。
人の手のぬくもりは
すべて包んで溶かすような
独特の安心感とやさしさを
持っていますものね。
郷土に伝わる季節ごとの
手作りで継承されてきたお菓子には
どこか温かい故郷の匂いや人の姿が重なり
一口ごとに、心が ”じん” とします。
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今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ
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