”子供の純粋さに心洗われる”
何年か前、最年少の甥っ子が
まだ幼稚園に入る前だったと
記憶しています。
普段住まう名古屋から
長野に遊びに来ていた彼は
初めて東京から田舎へ
遊びに来た遠い親戚の
彼より少し年上の女の子と
偶然に出逢いました。
髪が長くて
ちょっと ”おしゃま” な
赤いTシャツがお気に入りの
可愛らしい女の子。
最初こそ、はにかんで
よそよそしくしていたものの
「ほら、お姉ちゃんにご挨拶して
あ~そぼ~って仲良しになろう」
と促すと
あっという間に打ち解けて
滞在わずか数日間のうち
限られた時間でしたが
最初のためらいが
なんだったのか驚くほど
くっついて遊んでいます。
いよいよお別れの日。
甥っ子はバイバイの挨拶を
しようとせず
まるで赤ちゃんのように
むずかっています。
「○○ちゃん、また会おうね」と
笑顔で握手し
ハグをしてくれるお姉さんに
複雑な表情を向けているので
さては・・・と思い
「○○ちゃん、寂しいのよね」
「お姉ちゃんとお別れしたくないのね?」
と話かけたとたん
堰を切ったように泣きだしました。
あらあらと、抱きしめながら
「寂しいときは泣いていいのよ」
と言っている私まで
切なくなってくるものです。
”淡いひと夏の恋” だったんですね。
優しくしてくれて
「○○ちゃん、○○ちゃん」と
いつも気遣ってくれた
ちょっと年上のお姉さん。
優しく気をかけられて
嫌な気持ちになる人など
ありませんものね。
ばいば~い、と車窓ごしに
握手をし手を振って
去っていく車を見送りながら
泣きじゃくっていました。
心を許せる人に出会うって
子供も大人も
本当に貴重なこと。
素の自分をありのまま
受け止めてくれ
接してくれる相手と
過ごす時間は
優しさや思いやりを育む
大切なものだと思います。
案の定、淡い恋の炎が
その胸に灯ってしまった彼は
名古屋へ帰っても
ことあるごとに
「赤い洋服を着たお姉ちゃん」
とかなり時間が経っても
思い出しては
言い続けたようです。
好意を持った相手に
受け入れてもらえる感動。
そんな気持ちだったのかも
しれません。
かけひきも、条件もなく
ただ好ましい、理解したい
気持ちだけを胸に
互いの心が通じ合う。
人が本来持つ「愛」って
年齢などいっさい関係なく
こんな感じなのかもしれませんね。
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今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ
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