「何かやりたいんだけれど、夢が見つからないんです」
「夢や目標はあるのですが、なんだか遠すぎて。できるのかなって・・」
新年が明けて、混とんとした世の中にありながらも心新たに2021年の誓いをたてられた方も多いことと思います。
私は修行僧には程遠い性分なので常にその都度、軌道修正を図りながらものごとをこなしていますが、まっすぐに目標や夢に向かわれる方々の中にはご自身の抱いた目標に対し、時折、今ご自分がいらっしゃる場所と未来とのギャップに言いようのない焦りや不安を覚えられるという方もいらっしゃるかもしれませんね。
技術系以外、どのようなジャンルにおいても「ノウハウ本」といった類の書籍をあまり手に取ったことがない私はどんなときも、これまでの人生のなかで自ら体験したこと、あるいは周りを見たり接して学んだたこと、感じ取ったこと、出会った人々から彼らの言動やその姿を通して教えらえたことなどを基軸に自分の腑に落としたうえで考え、また行動するようにしています。
現代ではもうここ何十年もの間、スケジュール帳やカレンダー、スマホのアプリに至るまで夢や目標を達成するための使いやすい応援ツールが世の中には溢れかえっていますね。そうしたツールをうまく利用されてどんどんご自身を成長をさせ、目標を達成されていく方々も多く、心からすごいなと感心してしまいます。
こればかりは人それぞれに合ったやり方があり、何が良いかはご自身が判断され選んでいくものなので参考意見は言えるものの、最終的にはその方がどうやって目的地に達するかはご本人次第ということになるのかなという気がします。
ですから先のような相談をされたときの私の対応の大半は、相手の方の話を伺うにあたって「その方が今、どんなことをしていらっしゃるか」に注視してお話を聞かせていただくようにしています。
これは私自身に大いに経験があるのですが、あまりにも大きな目標やハードルの高い目指す場所を掲げてしまうときほど実は目の前のことを疎かにしていることが多かったりしました。遠くを見つめては今の立ち位置との差を鑑みて頭を抱える。でも、ふと頭を上げて今の自分を眺めてみると「あらら、日々の生活の中でやることやってなかったりするんだわ、これが・・」といった感じでしょうか。
素晴らしい夢や目標を掲げるときほど、日常のルーティンワークのようなものごとがなんだかちっぽけで大したことではないように思え、ないがしろにしてしまいがちです。けれども、実はこのルーティンワークや日々何気なくこなしていることが大きなものへ向かっていくときほど、何より大切な原動力になるのではないかなと私は自身のさまざまな経験から常々考えています。
もちろん目標や夢の大小ではないと思います。すぐ目先の日々における小さな目標に対しても同じことがいえるような気がします。
不安や焦り、あるいは他者の言動や動向が気になるときほど、実は、自分自身と目の前にある「今、ここ」にまったく集中できていないケースが多いということ。
人生にはもちろん想定できることもたくさんありますが、想定外のことが多いのもこれまた常なので、自分が掲げた目標に対して一見、障害のようなものごともまま発生します。
それらの対処を怠って、頑なに自分のことだけに時間とエネルギーを費やした結果、その割には思ったほどの結果が出なかった経験、皆さんはされたことはないでしょうか。
その一方、日常において次々と生じるできごとに無我夢中で対処していたら、さほど力を入れていなかったのに目指していたことで思わぬ結果が出てしまったなど。
「何をやりたいかわからない」という方も、やはり今ご自身の携わっているお仕事であったり、日々の暮らしの一コマ一コマをどんなことでもよいので一生懸命にやってみる瞬間を増やされていくと良いかなと思います。
「今、ここ」に集中して、当たり前に思っていたことをもう一度真心をこめてやってみるとそこから何か小さな変化や新たな発見(再発見)が生まれるはずです。
その小さな芽を大切にやり続け、育てているうちに、ご自身だけの何か大切な資質に気づけ、ふとしたきっかけで心のどこかで探し求めていたものに出会えたりするのではないでしょうか。
2021年はまだまだ始まったばかり。今日もかけがえのない一日を大切に過ごしていきたいですね。
投稿者プロフィール
-
今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ
最新の記事
- 日々のほっこり2024年12月5日我が家の縁起担ぎ(万年青(おもと))
- 食べて癒す2024年12月4日体温を感じながら食す
- お知らせ2024年12月3日12月の都内カウンセリングのお知らせ
- 小さなしあわせの種2024年12月2日別れはどんな時も・・