長野に来たばかりの頃
冬の寒さに耐えきれなくて
半泣きの毎日でした。
もちろん都心であっても
真冬には
マイナス気温になる日はあります。
けれども、寒冷地である
長野の冬の底冷えは
数段に厳しく感じられました。
古い家屋の洋間や畳の和室では
暖房をつけないと
平気でマイナス室温の環境。
足先をこすり合わせながら
寒さと不安で途方に暮れ
祈るような気持ちで
早く冬が終わってほしいと
願っていました。
今年もまた冬がやってきます。
ここのところ毎朝のように
深い濃霧に包まれる朝。
この濃霧がこれから
目の前の世界を覆う霜
そして真っ白な雪へと
変わっていきます。
凍てつくような白さに
包まれる世界と時間を
ここ数年、心のどこかで
楽しみに待つ私がいます。
寒さに身体がなじんできた。
それも大いにあるでしょう。
けれども、それ以上に
心の内側の世界が
変わったのかもしれません。
おそらく何年もの間
冬が嫌で嫌で
憂鬱でしかなかったのは
心のどこかにあった
”私の居場所はここじゃない”。
この気持ちだったように思います。
家族のことをはじめ
思うようにならない環境を
運命や他者のせいに
しているうちは
どんなに素晴らしい場所に
住まっていようと
恵まれた環境にいようと
不満をどこか胸に抱えたまま
大切なことには
気づかなかったのだと思います。
きっかけはどうあれ
自らの選択と意志で
やってきた場所である。
そう頭と心で理解して
腑に落ちたとたん
選り好んだ季節だけに限らず
この寒冷地で過ごす時間すべてが
私にとって恵みであり
何より大切なものだと
心から思えるようになりました。
もう、すぐそこまで
冬の足音が近づいています。
今冬はどんな素敵なドラマが
繰り広げられるのか。
今からわくわくしています。
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今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ
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