私たち人間は言葉を話します。
けれども、言葉だけで
コミュニケーションをとっているかというと
そうでもありません。
言語以外の非言語の部分をも含めて
相手の反応や真意といった
心を理解するヒントを
得ようとしていることは
普段、ご自身を振り返っても
思いつかれることと思います。
非言語とは
相手の表情はもちろん
しぐさ、身体の向きや動き
声のトーンや話し方
などを指し
こうした部分からも
相手の言いたいことや気持ちを
受け取っています。
私たちは
相手の真意がわかりかねるシーンほど
意識的にであれ
無意識にであれ
あらゆる部分から発される
身体的なメッセージを
受け取ろうとして
相手の伝えたいことを推察しようとします。
そこで、言葉と非言語表現の
矛盾を発見してがっかりしてしまったり
要らぬ憶測をしてしまい
かえって苦しくなってしまったり・・。
これは、相手がいるシーンでは
伝えたい言葉を発すると同時に
言語以外の部分からもメッセージを
読まれていると自覚し
なるべく言行の一致を心がけるように
お互いが心がけることだと思います。
もちろん、言葉にすることで
傷つけてしまうかもしれないと
思う場面はどんな方にも
ご経験はあるかもしれません。
けれども
伝え方を工夫することは
可能なはずで
できれば非言語表現が発する言葉を
補強してくれるような
ものであるとよいと思います。
他者の言語、非言語表現に
非情に敏感でいらっしゃる方々は
目の前の相手のあらゆる動きを
よく見ているものです。
私もそうした気質をお持ちの
クライエント様たちに
セッションの最中に何度か
ささやかな顔の一部の動きや
動きの変化の真意を
訊ねられることがあります。
例えば
「話を聴きながら右の眉が一瞬
動いたのは意味があるのか」
(=私(クライエント様)が何か変なことを
言ってしまったのか、異常を感じたのか)
「ペンが止まったのはどうしてか」
(=つまらない話を繰り返すからなのか)
といった具合に
とても微細な表情の動きまで
よく見ている方々もあります。
そうした際、私の場合には
ほとんどのしぐさは
自覚、把握していることが多いので
悪い意味はまったくない
つまり、そのしぐさの真意や
その瞬間頭をよぎったことを
丁寧に言語化してお伝えすると
安心なさってくださいます。
もちろん、わかりにくいところは
上述の敏感な気質をお持ちの方々のように
その真意を訊ねてみることも
よいかもしれません。
なお、、非言語に現れる表現は
決して「絶対的な」ものではありません。
人によっては癖もありますし
個体差の違いは大いに関係します。
「もしかすると、こういうことかな」と
相手の様子を伺いながら
自分の解釈を助ける一つの手段
あるいはヒントとして
捉えることも大切です。
心は非言語の部分にこそ
多分に現れやすい。
だからこそ、何かを相手に伝える際
心と言葉が矛盾するのではなく
一致させるよう
心がけていきたいものです。
相手には、発する言葉と同時に
無意識に現れやすい
言葉以外のメッセージも
送られていることを
日頃から覚えておきたいですね。
◎写真は、2年前の安曇野は国営アルプスあづみの公園で同時期に撮影した野生のサルの群れの一部。お猿さんたちもソーシャルディスタンスの時期だったのでしょうかね。そうそう、人の思いは無意識にとる相手との距離にもよく現れます。
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皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
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