新しい年度が始まってすぐの時分は
どこか揚々とした気構えもあり
身体も緊張感がある程度あることで
精神力が保っていられることも
あるように思います。
けれども、これが長く続くと
無理にバランスをとろうとして
踏ん張っていた心身の各所に
少しずつ違和感を覚えるように
なってきます。
人によって表われる症状
または部位は異なりますが
どことなく調子が悪い。
そうした捉えどころのない
不快感や違和感というのが
特徴なのかもしれません。
そう感じられたなら
どこかに不要な力が
入っているはずなので
一瞬ぐっと力をあえて入れ
すぐにだらんと抜くことと
深呼吸を組み合わせて
無意識に入れている力を
随所で抜いていくように
なさるといいと思います。
大学時代に英語劇をしていた私は
散々にワークの一環として
テンションとリラックスを
交互に繰り返す練習をやりました。
役者をやったのはわずか1年で
すぐに舞台監督や演出に
携わるようになってしまったので
もっと深く掘り下げてみたかったな
というのが正直なところ。
けれども、そこで感じた
”緊張と解放” の苦手意識は
今でも身体で覚えているような
気がします。
ぐっと力をあえて入れて
だらんと急激に力を抜く。
これを繰り返すことで
身体の全体的な強ばりを
取り除くことが目的なのですが
これがなかなかどうして
うまくいかなかった。
あのとき、初めて自分が
”真からリラックスする” ことが
不得手なタイプなのだと
わかったような気がします。
ほんの一握り
いるかいないかでしたが
うまい人は本当にうまい。
自在に力を入れ、脱力。
これを何度繰り返しても
ぐたっと脱力は脱力で
指の先まで力が抜けているのです。
多くの人が私と同じように
力の入れ方、抜き方が
よくわからずに
見よう見まね右往左往していました。
今日に至るまで何十年とかけて
”脱力”、つまり
”コンプリートリラックス"
は、私の大切なテーマです。
呼吸法や長年の様々なヨガを通して
少しずつは楽になってきましたが
気づくと抜けていないことも
未だにあるような気がします。
例えばリラクゼーションのひととき
指先や足先のネイル(爪の基本の手入れ)
マッサージ
整体やカイロ
などに出向くと他者から
気づかされることが多いです。
担当者の方に
「こまつさん、力抜いてくださいね」。
「こまつさ~ん、こまつさ~ん
こまつさ~ん・・・」
居眠りをこきそうななかで
手に取られた指や腕を
擦られながら
繰り返し名前を連呼されるときは
やはり力が入ったままなのでしょう。
人に触れられることにより
ぐっと力が入るのか
無意識なのかを知ることも
自分自身をよく知ることに
繋がると思います。
私の場合はピアノやヴァイオリンといった
楽器の演奏でも
その癖は出やすいかもしれません。
自然体でそのまま向き合えば
良いものを
勝手に私の脳が
「特別体勢命令」を
出してしまうのでしょう。
不要な力が入ったままの奏法は
やはり、心身に負荷がかかります。
いろいろな意味で
脱力の大切さを思い知ります。
そして、口でいうほど
容易いことではないことも
改めて実感します。
まずは、自分が今
力が入っているのかどうかを
状態を眺めて把握することも
大切なのだと思います。
以前の私は
力が入っていることすら
気づきませんでしたから。
これからGWの長期休暇までは
気を張っていく場面も
あることと思います。
ご自身でその都度
力が入っていることに気づければ
休もうとしたり
ほぐそうとすることへ
意識が向かうので
まずはいつも以上にしっかり
ご自身の身体や心を注意深く
観察することから
心がけていきたいものですね。
◎写真は安曇野の観光名所「大王わさび農場」の有名な水車小屋の脇に咲いていた水仙。再びマイナス気温を記録した昨日は、寒の戻りで2月並みに寒い一日でしたが、震えながら咲く水仙の健気さと黄色に励まされました。
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今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ
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