”人といるのは疲れます”
こうおっしゃって
長く人との付き合いを
避けていらっしゃる。
相談室にお見えになる中に
こういう方は
意外と多いように感じます。
過去や現在で経験した
人間関係のこじれや
トラブルが原因で
交わることが面倒になったり
トラウマになっていたり
コミュニケーションや
向き合う人それぞれに
最適な距離の取り方が
わからなくなってしまた
ケースから
ご自身では努力しようがない
特異気質や疾患に至るまで
理由は様々です。
一部の疾患のケースを除き
お話を続けていると
そこを本当にどうでもいいと
思っているのではないことも
よくわかります。
また、私自身も無類の人好きだと
思われがちですが
社会人になってからの再受験時や
家庭に生じた様々な苦しい課題を
乗り越える際には
外の世界で人と交わることが
苦痛で苦痛で
財産だったはずの人付き合いや
人脈を一旦すべて
自ら手放すという経験もしています。
交わることの大切さはもちろん
あえて独りになり
自身の内面と向き合いたい
あるいは笑うことそのものが
しんどくて仕方ないような
人生の行程における苦しい時期に
無理に他者と交わることの億劫さ
あるいは心身に覚える苦痛も
実体験をこの身で経験して
少しだけ理解できるような気がします。
頭や心を占拠している悩みに
解決に向かう光が見え始めたり
誰かとうまく話ができたり
接した相手から
好反応をもらえると
”交わること” は
これ以上の喜びはないと
全身で嬉々とし
お話くださる方もいらっしゃいます。
人と交わることは
素晴らしいことですが
自分とは異なるものと
触れ合うことは
時にしんどいことがあるのも
事実だと思います。
それでも、交わっていく過程で
相手との関係性や
ご自身の内面に起こる
様々な化学変化を通して
そこから生じる
新しいものの見方や捉え方を
味わうことは何よりも
人の成長を促します。
自分の枠を越えることは
怖いものだと思います。
でも、その枠を知らぬ間に
範囲を広げたり
取っ払ったりすることを
助けてくれるのが
他者との交わりでもあると
私は思っています。
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今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ
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