都市部では河川敷や公園
あるいは歩道脇など
都心では皇居の周りなど
青臭い匂いのする緑地で
よく見かけた
ヒメオドリコソウ。
長野の家の周りでは
今、目に付くあちこちに
溢れんばかりの勢いで
咲き乱れていますが
この時季、本格的な春を迎える
少し手前辺りの時分に
春を告げる花として
スターターのように咲き始める
そんな小さな野草です。
お隣に少し写る
オオイヌノフグリと並び
この時季ならではの
雑草、そして野花でしょうか。
主役級の春の花々も
慌てて舞台袖で
衣装をまとい始めている時季ですが
私はどうしても
こうしたちいさな野花を
眺めることのほうが
春の訪れの喜びを
感じやすかったりします。
冬の凍てつく大地が
少し柔らかくなった時分に
芽吹きを始める
ちいさな野花たち。
見つけた時の喜びといったら
たまりません。
色のない世界に
小さな灯火が点ったような
明るさを覚えます。
あっという間に季節の進みに
加速がかかり
溢れんばかりの状態になって
そろそろ当たり前のように
なってきている頃でしょう。
けれども、あの凍えるような
真冬の寒気の中で
この小さな生命が芽吹き始め
足下に息吹く
それに気づいた喜びを
忘れずにいたいものです。
「初めての思い」は純粋です。
どのようなことにも
初めてはあって
いずれ慣れてしまう感覚の
少し手前の感動。
これは、人生のあらゆる春
成功のタイミングにおいて
かつて、震えながら
小さな息吹に気づいては
その喜びを胸に掲げ
一歩一歩をかみしめるよう
大切に歩いた日々を
思い出すようなタイミングでも
あるような気がします。
そんなとき、人は
人生というものが
誰かとの競争ではなく
自分自身の初心、「初めて」を
常に思い返し
そこからの成長や進化を
しみじみ感じ入りながら
奢ることなく
改めて、己の志の初心に
磨きをかけてゆく
そんなことの繰り返しなのだと
気づかされたりするのかもしれません。。
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今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ
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