暴風にさらされているここ2日間。
週頭の急激な気温上昇で
咲き始めから一気に満開へ向かった
安曇野の桜です。
平野から少し山の麓に近づいた
北アルプスからの水流
黒沢川という河川敷に
数キロに渡って
桜の木が植えられています。
数キロに及ぶ両岸に生える
見事な古木たちが
いっせいに満開になった様子は
かなり圧巻でして
先日、お花屋さんへ寄った際に
遠くに見える薄紅色に染まる
線状になった一帯を景色の中に見つけ
気になって仕方ないので
隙間時間に母を連れ訪ねてみました。
あっという間に満開を迎えていたのですね。
桜並木がアーチをつくる
舗装をしていない道路脇には
黄色も様々なスイセンや
ムスカリが咲き
桃源郷のような風景です。
昨年は気づけば桜は散ってしまっており
松本城はじめ安曇野市内の桜も
ごく限られた場所でしか満開に
立ち会えませんでした。
今年は訪問カウンセリングもなど手伝い
運転中の車窓からですが
各所の桜を眺めることができています。
昨日が県内の学校は
入学式だったらしく
市内の日中にしては珍しく
道路が混み合っていました。
訪問先の近くでも晴れ姿が初々しい
学生さんや親御様を見かけ
まさに春の到来を実感します。
古木が自然なアーチをつくった並木道を
写真を撮りながら進む私に構わず
数年前には手を繋いで歩かねば
足下が危うかった母が
まるで哲学者のように後ろに手を組み
とっとこ、とっとこ先をゆきます。
後ろ姿を眺めながら
季節が巡る度に、お馴染みの光景も
その景色と時間を
共に過ごした人を巡る
環境も変わりゆき
同じものは何一つない無常を
改めて思い知らされています。
匂おうとも匂わぬとも
たわみでアーチが
歩く者たちの顔を覆うように咲き誇る
妖艶な桜の花たちに
半ば酔いそうになりながら
わずかな時間でしたが
春のひとときを堪能しました。
心身健康に
この場所を訪ねられたことに
感謝をする一方
同行する者の姿を含む
一つ一つのシーンを
しかと目や心に焼き付けようと
思うのは
永遠ではなく
限られた時間を生きる
私たち人間の
本能的な部分によるのかもしれません。
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今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ