冬になると自然界に多くなるのは
陰陽のうちどちらだと思いますか?
答えは「陰」。
言わずもがな・・でしょうか。
中医学の世界での冬は
五行(木、火、土、金、水)では
「水」にあたり
人の五臓では「腎」と
関係が深くなります。
腎というのは
決して腎臓だけを指すわけでなく
私たちの成長や生殖、老化などと
深く関わっており
生命の根本となる「精」を
貯蔵する働きを主としています。
「精」といわれピンとくる方も
少ないかもしれません。
いわゆる「腎精」には
ご両親様から生まれてくるときに
いただいた先天的な精と
後天的に摂取する飲食物から
つくられる精があります。
なんとなく、”大事なんだな”
とは思っていただけるでしょうか。
主な働きは先述のような
1.腎精の貯蔵(成長や発育、生殖に関係)
また
2.水分代謝の調節
3.気を納めるための働き
3.の気を納めるという
記については
西洋医学と異なり中医学では
呼吸を吐く機能は肺により
呼吸を吸う機能は腎による
そう考えられているためです。
冬というと空気が乾いて
冷え込んだ外気により
風邪をはじめ感染症に
罹患しやすいといったこと以外に
この季節と深く関わる
「腎」を大切に補うような
暮らしや食生活をなさると
身体にとっては
尚、よいかもしれません。
簡単にいえば、身体を
内側からも外側からも温める。
そうすることで
気血の巡りを促すように
心がけることでしょうか。
食材についてでしたら
鍋料理や煮込み料理に
花椒や唐辛子、シナモンのような
辛味の食材をいつもの調味料に
少し足していただくことも
よいと思います。
本来、「腎」と関係あるのは
鹹味といっていわゆる日本語の
「塩辛い」味です。
硬くなったものを軟らかくする
効果があるばかりか
解熱作用や
高まった熱や気持ちを
鎮静する作用なども持っています。
ただし、冬に鹹味を摂りすぎると
浮腫や血圧の上昇を起しやすいので
鹹味の代わりにこの季節は「苦味」を
適度に摂られることをお勧めします。
注)苦味の食材
ゴボウ、茶、ヨモギ、菊花、ニガウリなど
温熱性のある食材を参考までに
いくつか挙げてみます。
ネギ、ニンニク、ショウガ、タマネギ、カボチャ
鶏肉、豚レバー、なまこ、餅米
栗、杏、黒砂糖、日本酒、黒酢
ヨモギの葉、コリアンダー・・・など
腎を補い身体を温める食材は
ニラ、羊肉、エビ(干しエビ、桜エビ)
クルミ・・など
お互いに、身体をしっかり温めて
残り数ヶ月の冬季を無事に
何より楽しみながら
乗り切れますように!
今朝は七草がゆで朝食を迎えた
ご家庭も多いのではないでしょうか。
2023年も食からパワーをいただき
健康に過ごせますように。
冷え込みが厳しい週末です。
どうぞ暖かくなさってお過ごしください。
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今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ
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