しばらく訪れないうちに
ご自身の故郷や
育った町、なじみの場所が
大きく様変わりして驚くこと。
皆さんにもご経験ありますか?
10年以上離れているのに加え
昨今の世の中の情勢も手伝い
現在住まう地方都市の警戒態勢を鑑みると
なかなか思い切っての帰京が叶わず
気づけばオリンピックを挟み
丸3年近く戻らぬままいるうちに
育った町はさらに様変わりしてしまい
日常的に目にしていた光景に
重なるものが少なくなってしまいました。
同じ地区(旧町名で呼び合うのが昔からの住民同士の
習わしで我が家のエリアは「琴平町」といいました)内で
戦前と戦後で少しばかりの
立地の場所移動はあったものの
いくつもの時代(元号)を超えて
存在した都内の家も
最後の都心の再開発の波にのまれ
数年のうちにビルの下になることが
すでに決まっています。
街が変わるというのは
どんな時代でもつきものなのでしょうが
そこに自分の成長が重なると
ひとしお切なく思うところもあります。
そこに確かに存在し
懸命に毎日を生きていた。
家族や世話になった大切な人々
また、次々と近隣のビルへ住まいを
移していらした
世話になった馴染みのご近所さんたちの
お顔や日々のやり取りを含め
都心にありながらも
どこか垢抜けない
住まう人々の温もりが
あちこちに感じられたあの町の姿。
思い出すことはあっても
そこにもう実態はありません。
”本当にあの時間はあったのかしら”
ふと、そう思ってしまうことがあるほど
子供の頃からの拠り所がなくなるというのは
空虚感に襲われるものです。
心の中に刻んだ思い出が
ここに確かに存在していた証として
心象風景として残るのでしょうか。
どこかセンチメンタルで
進化する街のキラキラした眩さと
取り残されたような切なさの
どちらもが心に内在する。
故郷、あるいは心の故郷とは
ずっと変わらない姿のままで
あって欲しいと
どこかで願ってしまう。
そんな心の拠り所でもあるのでしょうか。。。
◎来日中のハリス米副大統領も訪れる予定だという増上寺から眺めた昨晩の東京タワー。
官庁街脇の我が家の門先前の道路に立つと、ど真ん中に見えた東京タワーは、今は同じ位置に立っても、「アンダーズ東京」さんの建立以来、まるきりその姿を見せなくなってしまいました。
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今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ
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