昇ったばかりの朝陽が揺れそうなほど
春風の勢いが強い土曜の朝です。
春先に吹く風は
下から上に向かって吹くものが多い
とも言われています。
この時期の体調不良は
風邪をはじめ
どちらかというと
上半身に症状が出やすい。
これが理由なのかもしれませんね。
冬の間に弱った体に侵入した
”風の気” は
体の中を移動しやすいため
具合の悪い症状が
変わりやすいことも特徴です。
春が近づいてくると
冬眠していた動物たちが目覚め
日照時間が日に日に増え
草花や木々が随所で芽吹き
中医学でいう自然界の
「陽気」が増えてきます。
人は自然の一部と捉える
中医学の世界では
人の体内にも同じく
陽気が増えると考えられています。
春は冬よりも活動量が増えますし
気血が体表に集まることから
新陳代謝が活発になります。
そうなると気の巡りを主に司る
「肝」に負担がかかるのですね。
私たちがこの時期に摂る食材は
「肝」に必要な栄養を補うこと
また、急激に負荷がかかる
「肝」の働きを改善する食材が
必要となってきます。
せっかく気や血の巡りがよくなり
身体全体が活性化するのを
滞らせないために
好まれるのが
「辛味」と「苦味」の
組み合わせです。
「辛味」は発汗作用があり
健康に影響を与える悪い気を
発散させる効能も備えています。
「辛味」の代表的な食材:
春菊、ショウガ、ネギ、シソの葉、ヨモギ、フェンネル、花椒、シナモンなど。
一方の「苦味」は
上に昇りやすい気を下へ降ろし
上半身にこもった熱を
取り除く働きがあります。
「苦み」の主だった食材:
菊花やヨモギ、タンポポ、ゴボウ、苦味の山菜類各種、セロリ、くちなしの実など
そこに季節の菜の花や空芯菜といった
旬の青野菜を取り入れると
高まり過ぎた「肝」の働きを
抑え、なお効果的のようです。
また「肝」は盛んに働き始めると
消火器系統の働き全般を表す
「脾 (ひ)」の活動を妨げるので
「甘味」を補うことで
「脾」の負担を和らげます。
またそんな活性化している「肝」を
刺激しすぎぬよう「酸味」を
他の季節より少し控えめに
気をつけたいところでしょうか。
この時期に体調を崩すと
初夏あたりまでグズグズと
長引く経験をなさった方も
多いかもしれません。
相談室を訪れていらっしゃる
メンタルダウンを抱える方々でも
体調を整えることを
まずやっていただくと
追随するように
心の状態も上がってくる。
そんなケースを見ることも多いです。
春は喜びをはじめ
様々な感情が揺れ動く
イベントが多い時期
また、生活の中に変化も多く
心身が思った以上に
疲労していることに
気づかれるかもしれません。
休息と睡眠はもちろん
食材にも旬を大いに取り入れ
美味しく健康に過ごせますように。
私も大好きな「甘味」(=スイーツ)
だけに偏らないよう気をつけ
美味しく食していきたいと思います。
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今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ
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