春先に植えた庭のペチュニアが
いよいよ枯れ木になり
最後のときを迎えています。
枯れた茎とは裏腹
いくつかの鮮やかな花を
身につけて・・・。
ここ数日続いた濃霧で
花弁は傷んできています。
「いただきますね」と
声をかけて
いつものようにいくつか
その小さな花を摘みました。
相談室に花があると
いらした方々がほっとすると
おっしゃいます。
元々、我が家では通年
玄関先はもちろん
家のあちらこちらに
花を生けて飾る習慣が
あるのですが
植物のエネルギーは
純粋で大きなものなので
その力をお借りして
訪ねてらした皆さんも
そしてご一緒する私も
パワーチャージをする。
そんな効果もあるようです。
庭先を彩っていたペチュニアが
残すところ数個の花となり
思い出した方がいます。
私が好きな染織家であり
随筆家でもいらっしゃる
志村ふくみさん。
お着物が好きな方は
ご存じの方も
多いかもしれませんね。
特に20代~30代の時分に
私が強く影響された女性です。
植物から色を染める際に
志村さんは「色をいただく」
という言い方をなさいます。
まさに、昨日
最後の数個となった
花弁に傷を作りながらも
咲き誇るペチュニアを
摘む際
同じような気持ちで
ハサミをその茎に入れました。
紫や赤、ピンクと
濃淡さまざまな色合いで
私や家族
そしていらっしゃる方々を
庭先や生けた器の中から
癒してくれた
健気で愛らしい存在に
改めて感謝を覚えています。
”植物から いただく” 力。
時々、忘れてしまい
「自分たちが一番」と
傲慢になりがちな
私たち人間を
謙虚な気持ちに戻してくれる。
枯れ果てたその体に
残すところわずかばかりの
鮮やかな花をつける
その健気な姿を眺め
改めて ”いただく” と
感謝の気持ちがわく
冷え込み厳しい
11月下旬の朝です。
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今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ