三が日が過ぎ、少しずついつもの日常が戻りつつあります。
こちらのブログでは「私の好きなもの」もこうして時折ご紹介していけたらと思います。
ぜひご覧いただきながら皆さんのお気に入りも併せて思い浮かべ、少しゆったりとしていただく時間になればうれしいです。
煎れたてのコーヒー。
私にとってはどんな栄養ドリンクよりも元気の源です。特に、朝一番にいただくおいしい豆を挽き、おいしい水で煎れたコーヒーはたまりません。好みは人それぞれあると思いますが、私は深煎りのものが好きです。ブルーマウンテンのような繊細な香気、酸味や甘味、コクが絶妙なバランスの豆を浅煎りストレートで飲むのも良いのでしょうが、グアテマラやメデリン・コーヒー、マンデリンといった種類を深煎りしたものが気に入っています。また各お店こだわりのブレンドもはずせません。
私が長野に来たばかりのころには、まだ「ここは!」というコーヒーを出してくれるお店が少なかったように感じました。ただ私が運転免許もなく、電車に乗り出かけるのも病院と家の往復が多いため視野も行動範囲も狭かっただけもしれません。
ところが、ここ数年、松本市内を歩いても、安曇野界隈を眺めても驚くほどにおいしいコーヒーを出してくださるカフェが増えていてうれしい限りです。
タイトルのお店は松本駅からまつもと市民芸術館へ向かう目抜き通りの芸術館一歩手前にあるこじんまりとしたカフェです。以前、ある催しで出店をやってらした際にいただいた味が忘れられずにいたとところ、たまたま近くに出向いた際に店を見つけて以来ふらりと立ち寄るようになりました。
書店を営みながらカフェもやっているのでブックカフェの趣でなかなか心地の良い空間です。店内も気取り過ぎず、高い天井の下、備えた家具など何もかもが年季の入った古びたものが多いためか昔からある書庫でコーヒーをいただくような気持ちになりどことなくまったり落ち着きます。茶碗で丁寧に煎れたコーヒーを出してくださるのもレトロ感を煽り、個人的にはとても気に入っています。冬の寒い夕暮れ時に訪ねると、店主がガスストーブに火を灯し部屋を暖めてくださるのもなんとも心地よいです。
画集や写真集も多いので好きな作品を手に取ってゆっくりとおいしいコーヒーをいただくのは至福の時間ともいえるかもしれませんね。
そういえば以前暮らした都心は西麻布にも、歩いて数分のご近所に「These(テーゼ)」という深夜まで営業していて重宝するうえ、適当に好きな本を手に取りながらのんびりできるお気に入りの店(カフェダイニング兼バー)がありました。今でもやっているのかどうかわかりませんが、ところ狭しと料理や旅、写真集から思想、哲学書に至るまでとジャンルが多岐にわたるかなりの蔵書を備え、妙に安心感を覚え落ち着く隠れ家的なお店でした。
本のあるお店というのは堅苦しいこと抜きに、飲食禁止の図書館であえておいしいものをいただくような少しばかり禁忌を破るような気持ちがして私は好きです。時間が許す限りほっこりして、気持ちを整えまた日常に戻る。私なりの心のリセット方法かもしれません。
また今日も一日がんばれる、そんな緩やかな前向きさが戻る時空間です。
『栞日 sioribi』
〒390-0815 長野県松本市深志3-7-8(→Map)
TEL: 0263-50-5967
営業時間:7:00-20:00
◎現在は宿泊施設としてもご利用いただけるようです。
投稿者プロフィール
-
今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ
最新の記事
- 季節のたより2024年10月14日どんな秋、見つけた?
- 小さなしあわせの種2024年10月13日安曇野の車窓から
- コンサルティング2024年10月12日その場の空気と対話を通しての学び(講演を終えて)
- 日々のほっこり2024年10月11日源氏物語と青春の日々