自己変革のご相談は
毎度のように入ってくる
非常に多い相談例の一つです。
相談室をノックした時は
何か目の前の困りごとに関して
ヒントや解決方法が知りたくて・・
と、いう入り口だった方々でも
いずれは、アイデンティティーに
深く繋がりゆくご相談と
進む先が次第に変ってゆきます。
振り返ると、起きた事象は
単なるきっかけに過ぎず
人生の岐路において
セッションの最中で
次々と気づきゆくことこそ
本当は苦しみや辛さの
大元だったりすることも多いでしょうか。
なかでも、容易でないのは
本当の自分がわからなくなるくらい
本来の自分を偽ったり
他者の理想的な要素を
自らに取り込んで
まるでその人であるかのように
自己イメージを操作してしまっていて
（憑依体質の人も含む）
いずれにしても、元々のご自身と
乖離してしまっているので
自分でもどれが本当の自分なのか
または
自分が誰なのかわからなくなっている。
あるいは、ご本人は
上述のことがわからなくなっていることに
気づけていないケースも多いでしょうか。
この仕事をしていると
そんな姿を目にすることも多いです。
当相談室には、日々
本当に個性豊かな方々が集うとあって
出逢う機会も大変多いタイプの皆さんでもある
「真の個性的な方々」というのは
（私もその類いかもしれませんが）
やはり誰の目にも
あるいは、判る人たちには
はっきりとわかる
内から光り耀く強烈な個性とも言える
その人特有の雰囲気や光だったり
豊かな色彩といったものを
その内面、外面に強く感じるので
ある意味、言動やあらゆる部分に
一見チグハグに見えるような言動のなかにさえも
ある種の一貫性がちゃんとあったりします。
けれども、そうではなく
作りすぎてしまった人々というのは
どこか言動や個性に一貫性がなく
話を聴いていても
話をしている人が
まるで何人もいるように感じられ
「あなたはいったい誰なんだい？」
と訊ねたくなるような
複雑な気持ちになることもしばしばです。
私たちは多面体の生き物なので
一人の人間にも
実に様々な面があったりします。
それは時に相反するような
性質や性分をはらんでおり
だからこそ、私たち人間は
多様な色彩を持っており興味深い
とも言えるのだと思います。
このことは、至極当然のことで
目の前にする相手や場によって
どの面を前面に出すかを
バランスをとりながら
上手に使い分けてゆくので
先述のような
違和感を覚える一貫性がないこととは
また違いますね。
要は、「ん？」となる場合というのは
目の前にする相手や
その相手の発言の如何に
ご自身、あるいはその発言を合わせたり
その相手の好い部分にマッチする
ご自身を見せようとしてくるので
（つまり、相手にとっての正解を探して
目の前の相手と接しようとする）
透けて見えるその人の本質と
出してくるものに違和感があって
向き合うこちら側が戸惑う
といった感じでしょうか。
例え、誰かを慕っていようと
または誰かに気に入られたかったり
あるいはその逆で嫌われたくなかったり
誰かを真似してなりすましてみたり
誰かと同じ世界に憧れては
背伸びして自分を偽ってみたり
あれこれしてみたところで
よくも悪くもシンデレラよろしく
０時の鐘が鳴っても鳴らなくても
残念ながら、ご自身はご自身でしかなく
それ以上でもそれ以下でもないわけです。
”向き合う相手が気に入る正解”
を探しては
接するご自身ではなく
その真の姿が
みずぼらしかろうが
醜かろうが、イケてなかろうが
凡庸でつまらなかろうが
まさにあるがままのご自身を
正視して、受け止めたところからしか
本物は始まらないといったところでしょう。
自分ではない誰かを真似たり
誰かになりきろうとして
真のご自身から目を逸らし
偽り続けた挙げ句に
今の苦しみや起きなくてよかった
事象を引き起こしたのならば
誰に指摘されなくとも
ご自身の心のどこかでは
恐らく、きっと
既にそれに気づいているご本人が
何より真のご自身の味方となり
もう一度、あるがままの姿
つまり、認め難いご自身から
再スタートを切るしか
何も真の再生は始まらない。
そうでない選択もあるのでしょうけれど
結局は、体力や気力を回復させたところで
再び、あるいは何度でも
同じ苦しみのループを繰り返しゆく。
そんな風に感じさせていただいています。
投稿者プロフィール
- こまつまさこ心理相談室（安曇野ルーム）心理カウンセラー
-
今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ
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