毎日、国内外様々な地域の方々から
ご相談をいただいている身とあって
本日迎えた『母の日』についても
自分自身の母について語るは易し
ではあるものの
やはり、この日を様々な思いで
過ごす方々があるとあって
書き方や表現を選んでしまう私がいます。
通り一遍の「お母さんへ感謝」で
くくってしまっては
ただただ苦しくなる方々も
ここまで、大勢
向き合わせていただいてきた
そんな思いがあってこそです。
ご自身の内なる世界を
眺める過程で
いずれ、今、抱える思いに
変化があったのだとしても
”今は、どう感じるのか”
を否定も肯定もなく
感じ尽くして
観察してゆくことが大切なのであって
その時々のお一人お一人の思いに
寄り添いながら
伴走させていただいております。
それほど、母子関係というのは
私たちの心の安定に
非常に大きく関わっており
ひとくくりにはできない
大事な要素であるとも
言えるのかもしれません。
感謝することがゴールではありません。
それは行き着いた先で
自然とそうなったのなら
それはそれでよいのでしょう。
そうでなく、母親の胎内から
一つの生命体として
あらゆる奇跡を超えて
誕生なさったご自身が
今、こうして現実に
ここに息をして
生きていらっしゃること。
そのこと自体が
実は、素晴らしくかけがえのないこと
奇跡そのものであることを
改めて、感じられたのでしたら
もう、それで充分なのではないかとも
感じてしまうのです。
今、ここにあるご自身
そして、そのかけがえのない生命を
この世に送り出した存在があること。
感謝、戸惑い、息苦しさ
喜び、辛さ、苦しみ、
そして困惑・・
それぞれに思うことはあることでしょう。
今のご自身が感じる思いを
とことん感じては
その思いに
×や○をつけることなく
味わい尽くしてみることも
とても、とても大切です。
どう感じているのかを
そのままの気持ちで
またお聞かせいただければと
思っています。
私が、医師を目指して
再び学生に戻っている
学びの段階で
ある外科医の先生が
おっしゃったユーモアを
今でも、母の日になると
思い出してしまいます。
「皆さんの細胞一つ一つに含まれた
ミトコンドリアは母ちゃん由来で
父ちゃんからは
間違っても来ないわけです」
「母ちゃんに物申して
”いったい誰のミトコンドリアを
持っているんだい?” と言われたら
ぐうの音も出ないわけですね」
と、授業にて
持ち前のユーモアで
おもしろおかしく
話してくださったことを
よく覚えています。
その医師が言う通り
私たちの細胞に
母親由来のミトコンドリアが
あることは間違いのない事実であり
己の生命の根幹を成している・・
そんなことを
ご自身の感情とは
一旦、切り離して
細胞生物学的な視点から
眺めてみるだけで
自らの身体、生命体としての
ご自身の存在を
しみじみと感慨深く
眺めることが
できたりするのかもしれません。
今日は、そんなことをも
考えてみる
1年に一度の『母の日』です。
投稿者プロフィール

- こまつまさこ心理相談室(安曇野ルーム)心理カウンセラー
-
今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ
最新の記事
こころ2025年5月12日ほんとうはそこじゃない・・(可能性との出逢い)
きょうのつぶやき2025年5月11日ぐうの音もでない(母の日)
こころ2025年5月10日風の季節と心の置きどころ
日々のほっこり2025年5月9日新しい仲間とほっこり