梅窓院の竹林

 

都内に仕事で戻っている際には
立ち寄れる時は墓参りに寄るも

そうでないと平気で
何年もご無沙汰してしまう
都心の母方のお寺さんがあります。

 

ここ最近は、滞在中
界隈に仕事でいることも多く

お彼岸以外のタイミングでも
毎月とは言い切れませんが

数ヶ月に1度は
仕事で移動中の合間に寄って

墓参りをしています。

 

先日の帰京で
たまたま前を徒歩で通りかかり

短い時間でしたが
思い切って立ち寄った際に

お隣の比較的新しい時代にできた
広い敷地の墓石前に

年配の女性の方が
お掃除をして立派なお花を生け
墓石周辺に水をまくなど
手入れをなさっていらっしゃいました。

 

挨拶を交わし
たわいもない会話を
おひさまの下
交わし合います。

 

お隣さんの敷地は
ずっと前には
古いお墓が並んでいたのですが

おそらく墓終いをした
数件分のお墓の跡地に

新しく購入されたのだろうな
と考えました。

 

ブティックの名前と
創業者の名前が刻まれた

新しく立派なお墓の横で

こちらも水をまいたり
線香をたて
祈りを捧げていると

お隣からも何やら声がしてきます。

 

お墓にいらっしゃる
どなたか大切な方に向かって
お話をなさっていらしたのでしょう。

 

ひとしきりお話をなさった後に
「じゃあ、またね」

とまるで生きている人に
別れの挨拶をするように

立ち去ってからも
何度も足を止めては
振り返り、振り返り

目の合う私に会釈をしては
そのまま目線を墓石にやり
名残惜しそうに去ってゆく。

 

大切な方がここには
眠っていらっしゃるのですね。

 

『千の風になって』
の歌詞ではありませんが

”そこに私はいません
眠ってなんかいません”

なのでしょうけれど

私自身もこの場所を訪ねて
そうですが

ある場所を訪ねることで
故人と会って話ができると
個々が感じ得るのなら

きっとその通り

大切な方々と穏やかに語れる
かけがえのない場所なのでしょう。

 

それが、残された者にとって
日々を生きる力に
なっているのであれば

大切な、大切なひととき
なのかもしれません。

 

梅窓院の門 内側から

 

◎青山通りに面した地下鉄駅の目の前ですが、奥地に入ると静かな墓苑が広がっています。ちなみに我が家は父方が京都ゆかりで彼の地、天龍寺で知られる臨済宗です。こちら都心のお寺さんは母方の縁戚、浄土宗です。

 

投稿者プロフィール

小松万佐子
小松万佐子こまつまさこ心理相談室(安曇野ルーム)心理カウンセラー
今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ

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