わさびとおろし板

 

相談室にお越しになる方々には

医師や看護師はじめ
各専門の療法士、技師の皆さんといった
医療従事者から

医学・薬学・心理学に
関わる研究者の方々

そして、福祉関係の施設で
管理職として
あるいは現場にて
様々な役職に就いて従事なさる方々

また、同業ともいえる
心理の仕事やコーチ
各種コンサルタントに携わる方々

・・・といった具合に

医療、福祉、心理の
あらゆる業務に就かれる方々の
ご来所が多いことが

当相談室の特徴でもあったりします。

 

要は、心や身体、人生の進路における
ある種、専門家たちでいらっしゃるのですが

皆さんの日々の奮闘ぶりを
その都度、伺いながら

改めて一緒になって
「寄り添うということ」について

真摯に、事象やその場に遇した
話し手の思いを感じつつ
共に考えるという

そんな機会をいただいています。

 

どんな時も、私が申し上げるのは

ルール、倫理や規定はあれども
事象が起きた現場に携わる方々が

その時々の柔軟な判断で
とられた対処や対応がこそが

一旦、事が過ぎた後の
振り返りとしての反省材料は
様々であるにせよ

すべてであると思っています。

 

それは、私自身が
逆境尽くしのメディアの現場で
育ったことも大きいのかもしれません。

 

”いわんとすることはわかる。”

”もちろん、それはその通り。
だが、しかし・・!!”

 

そのために、私たちは
日々、全身の感覚を通して
学びと思考を重ね

ことあるごとに

「自らが、あるいはチームが
咄嗟にとった対処が
相手にとって
また、その場において
最善、最適だったのだろうか」

という思いを
何度も自らに問いながら

わき上がる思いと思考を巡らせつつ
時に自らを省みながら
進化・成長を続けております。

 

”寄り添う” とは

例え、それが患者さんであれ
利用者さんであれ
クライエントさんであれ

言われるままにすることとは
違う気がします。

 

相手の言い分をすべて受け入れ
甘やかし、言いなりになることは

”寄り添うこと” とは
似て非なるものなのでしょう。

 

そのために、
日々、いえ、毎瞬間
自分自身の軸を鍛え

相手の思いをしっかり感じ
受け止め、眺めつつ
寄り添いながらも

自らが惑うことはなきよう

時に厳しくも
「ならぬことはならぬ」と
言うべき事は相手にしっかり伝え

媚びることなく
怯むことなく

けれども、今この瞬間の
相手の思いを全身全霊で知ろうとしては

今の相手にとっての最善を考え抜いて
真心を込めて対処してゆく。

 

現場で起こることに
ルールや規範、判例からのみ
導き出すような「模範解答」など
何ひとつないのだ

と、私は常々、感じております。

 

現場にいる方々が
その瞬間の叡智を使って
とった対処策と

向き合う相手から発せられ
その時に生じて起きた
化学反応を通してのみ

それがその方にとっては
よかったのか
好ましくなかったのか

判断できるように思うのです。

それすらも、その時々によって
時と場、そしてそこに集う人によって
変わるものなのでしょうから。

 

相談室にお越しになる
各種専門家の
クライエント様を通して

私自身も、たくさんの事例から
人の心と”寄り添うこととは”
を学び続けている気がするのです。

 

これは、どこまで行っても
「わかった」とは言えない

終わりのない旅ですが

尽きない成長と進化の機会を
いただいているようで

ただただ、ありがたいなと感じては
起きたことやその思いを
丁寧にお聴かせいただき

私自身のケースと重ねては
自らをも省みて・・を繰り返し

毎日のように
共に学ばせていただいております。

 

◎写真は大晦日に旅館でいただいた夕食についていた生わさび。私の住まう安曇野はわさびが有名ですが、生のわさびは皆さんが思うほど辛みは強くなく、甘みすら感じるような調和のとれたお味であることが多いのですね。

 

投稿者プロフィール

小松万佐子
小松万佐子こまつまさこ心理相談室(安曇野ルーム)心理カウンセラー
今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ

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