昨日のブログでもお伝えしていた
私の晩秋の紅葉狩り第一弾。
埼玉県は越生町にある
馴染みのサロンスタジオにて催された
デュオコンサートへ
出かけてまいりました。
ある時期は、身体や
音楽をみていただくために
月に1~2回は必ず
訪れていた場所なのですが
ありがたいことですが
現在のような繁忙状態となり
思い切って予定を空け
出向くことがしにくい
ここ数年ではありました。
昨年はちょうど今時分の時季に
店内の窓からの眺めをはじめ
景観のたいへん美しいレストランでの
コンサートにお招きいただくも
この場所、黒山には
立ち寄る機会はなかったとあって
再訪が懐かしく感じる
関東の観光名所「黒山三滝」
を間近に控えるスタジオです。
当相談室のサイト内でも
ご紹介している
432HzピアニストのKUNIKO先生が
共演の演奏者を招いて
432Hzで演奏する企画の初回は
チェリストの加藤先生との
デュオコンサートです。
かつて、20~30代の頃
プロのカルテットに
第2ヴァイオリンとして
一人アマの私がぽつんと放り込まれ
無茶ぶりそのもの
演奏していた時代があります。
当時、世話になった
演奏家(先生方)の皆さんが
原典譜を大切にしていたことから
ピッチが(作品にもよるように記憶していますが)
438Hzを中心、または
それ以下で調弦して
演奏していたと記憶しています。
440Hz 以上の調弦は
一見ならぬ、一聴したところ
特に大ホールなどでは
聞こえがよいのでしょうが
特にヴァイオリンはキーキー
金切り声に似た叫び声を
上げているようで
私には少し苦しく聞こえました。
一方で、その440Hzの調弦で
長く育って奏でてきたとあって
低くされたピッチでは
なかなか音を響かせにくいことを
実は、KUNIKO先生の
ピアノの音に出逢う前から
ヴァイオリンでも実感していました。
KUNIKO先生のお宅で
432Hzのピアノで
レッスンを受けていた時
30年近くぶりに
ピアノを再開した私は
それまでの先生方の前でも
同じ課題を抱えていましたが
音数の多い難曲ほど
力が抜けずに
身体がしなやかであること
かつ、指がやたらとまわって
ごまかせていた
子供時代とは異なり
鍵盤を叩きつけて
力任せで弾いてしまうような
いやな癖が出ていました。
無駄な力を抜いて
本来の身体のかたちのまま
演奏する自然な奏法を
改めて学ばせていただくと同時に
432Hzのピアノの
”正直さ”、 ”素直さ” をも
思い知ることになります。
弦でも感じたことでしたが
440Hzを下回るピッチ
しかも、私が弦で経験したピッチより
さらに低い432Hzで
無理に音をつくって
”らしく” 奏でようとすると
響きがピタリと止まり
まったく歌ってくれません。
まるで、心の内のスケベ心を
見透かされたような
気持ちになったものです。
ですから、この432Hzで
あれほど自在に歌い
どこまでも伸びゆく
美しい響きを放つ
KUNIKO先生の演奏が
どれほどすごいことかは
私自身の ”音が出ない(響かない)”
という経験からも
体感を伴い実感しています。
前置きが長くなりましたが
そんな432Hzでのチェロとピアノの共演。
とても、とても素晴らしい演奏で
細胞内の水分が静かに振動するような
波動を感じ取りました。
終演間際に
11月のお誕生日の方々が
特別にピアノの下に横たわり
響きを直接味わう機会を
得ていらっしゃいました。
お一人お一人の感じ方は
もちろんそれぞれに
あるかと思いますが
きっと、全身の細胞が洗われる
そんな気持ちになったのではないかな
と勝手に想像しています。
演奏後、サロンに集われた
皆さんでお茶をいただきながら
語らう時間がありました。
音楽や音楽史、歴史、宗教など
様々な専門家、学者陣が集い
年齢も中学生の若者たちから
80代の私の母をも含めて
実に多様な世代の皆さんを交え
様々な分野の話題を
自由に交わし合う
貴重な機会となりました。
これも、その日、その時間
その場に集った人々でしか
奏でられない大切なハーモニー
なのだろうなと
改めて、響き合うことを
音楽を通して
また
語らいを通して
自ら体感する大切なひと時を
集った皆さんとご一緒して
過ごすことができた
素敵な秋の休日に感謝です。
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今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ
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