かんてんぱぱガーデンの木立

 

都心で一緒に暮らしたおばが
日常の中で漏らした
何気ない一言を
8月になると思い出します。

 

日本橋で生まれ育ち
戦中は、都心の女学校で日々
勤労奉仕に明け暮れ

戦後からしばらくして
虎ノ門へ嫁いできた人だったのですが

終戦直後、ホテルオークラ
今の「The Okura Tokyo」脇にある
江戸見坂を共に歩いた父上が

新橋駅が丸見えとなるほど
一面を焼け付くされた
まさに焼け野原の都心を眺め

「東京はもう終わりだね」

そうつぶやいたこと
また、それを耳にして
悔し涙を流し続けたことを
よく覚えていると

戦争の話になる度に
数あるエピソードの一つとして
語ってくれたものです。

 

東京に限ったことでなく
日本各地の大小様々な都市で

街やそこに住まう人々
そしてその人たちの日常が
焼け付くされ破壊される

そんな歴史を経て
今の日本があります。

 

原爆投下された後の
広島や長崎では

かなり長い期間に渡り
植物は育たない

といったことが
言われていたそうですが

実際のところ植物は
かなり早い時期から
濃淡豊かな緑の姿で
傷ついた大地の地表を覆い始めたようです。

 

焼け野原となった大地に
再び緑が繁茂し
その周辺の生態系が回復してゆく。

改めて、すごいなぁと思います。

 

緑豊かな長野県に住まい
大自然の力を目の前にする度に

この地球のかけがえのない資源を
なぜ、同じ過ちを繰り返し
私たち自らの手で滅ぼそうとしてゆくのか。

 

まだこの地球上で
戦禍にある国や地域を思う時

緑が美しい
日常のささやかな風景を
目の前にしながら

あの日、あのとき
焼け野原を前に呆然と

玉音放送を耳にしたであろう
人々の心に思いを寄せ

今の私にできることを
静かに感じ入る一日です。

 

窓から眺める緑溢れる風景の
なんと美しいことでしょうか。

地球は、生命力に溢れ
どこまでも美しいです。

 

投稿者プロフィール

小松万佐子
小松万佐子こまつまさこ心理相談室(安曇野ルーム)心理カウンセラー
今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ

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