暑さのせいにしてばかりは
いかがなものかとは思いますが
こう暑いと、世の中
人が穏やかに暮らすというよりは
どこか気が短くなりがち
なのだろうなと感じることが
我が家の中でも
また、街の中でも
多々あるように感じます。
路上や駐車場でも
昨今では、あまり聴くことが
なくなっていた
クラクションを鳴らす音を
耳にすることが増えています。
あまりにも暑いので
かえって苛立ったり、怒ることが
なおいっそう疲れを増幅するとあって
そうした事象からは距離をとり
できれば関わらないよう
穏やかさを保つために
心がけるのもありだと思っています。
それでも、もらい事故のように
相手から仕掛けられる
あるいは
そう感じられてしまうこともあって・・。
我が家の場合は、万事が
白を黒、黒を白と言い張る
しなやかさとは無縁の
父とのやりとりが
それぞれの関係において
大小の火種となることが
多いでしょうか。
そんな時に、ハッとさせられる
第三者の穏やかな言動に
恥ずかしくなったり
自らの言動を省みることもあったりして。
先日、訪ねた鰻屋の駐車場で
満車だったところを停めるにあたり
開いた窓辺で汗をかきかき
真剣にウナギを炭火焼きしている
お店の職人さんに
どうしたらよいのか
降りていって家族が訊ねたところ
おそらく従業員の方々の
スペースなのでしょう
そこに当方が止めやすいように
停めてよいといった指示を仰いだ。
少し距離はあったものの
運転席から一緒に聴いていた私は
そう思っていたのですが・・。
我が家の日常、あるあるですが
父が勝手に
他人様の車が出られないから
それではダメだと言い張り
隙間のような場所へ誘導し
そこへ他車に並んで
停めるよう言い出します。
他者への迷惑はわかるけれど
先程のおにいさんの説明は
そうではなかったような・・
再度、お店の方の指示を
仰ぐように伝えても
まったく耳を貸しません。
何度も切り直しをさせられ
かえって他人様の車を
傷つけかねない隙間とあって
思わず
「お店の方がいいと
おっしゃってくださっているのに
何をこの場に及んでごちゃごちゃと
訳のわからない持論を抜かすかっ!!!」
と父を一喝する羽目になりました。
件のおにいさん。
窓を開けて作業をなさっていらしたので
やりとりがハッキリ聞えたのでしょう。
改めて窓先から先程と同じく
元気はよいけれど大変丁寧な口調で
「従業員の車ですから
塞ぐように停めていただいて
大丈夫ですよ。
お客様にご迷惑をおかけして
大変申し訳ございません」
とおっしゃってくださる。
恥ずかしくなります。
元々、思い込みが激しく
言い出したらテコでも
他人の言うことを聴かないところを
80歳を超えた加齢も手伝い
柔軟さがますます失われているとあって
相手にすると入らなくてよい力が
入ることも多く
ほとほと参ってしまうのが常ですが
その日の一悶着は
おにいさんの状況を察してくださっての
機転によって救われました。
暑さを理由にしてはいけませんが
わかりやすくイライラが出やすいのは
やはり近しい関係なのだと思います。
それがもらい事故であろうと
自ら突っかかってしまう場面であろうと
無駄にエネルギーを費やす必要は
ないのかもしれません。
猛烈な暑ささえも
ひと工夫で
少しでも楽しめるような環境を心がけ
真夏の焼き場の前で
大量の汗をかきながらも
満面の笑顔はもちろん
他者を気持ち良くさせる発言をなさる
あの鰻屋のおにいさんのような
爽やかで心地よい夏を過ごせたらと
思うのでした。
日々、是、修行でございます。。。
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今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ