何か予期しない不測の事態が起きたり、頭を悩ます煩わしい問題が生じたり
頭のなかを同じことが繰り返し巡り、堂々巡りになってしまったり
八方ふさがりのようなどうしようもない気持ちになること。
私を含め、皆さんも人生のところどころで経験していらっしゃるかと思います。
その問題に集中すればするほど煮詰まるばかりで、気は滅入るし、問題は一向に解決をみない。
そんなとき、私は長野に来てから通った自動車教習所の教官の一人がおっしゃったことをヒントにするようにしています。
40歳を過ぎてから初めて挑戦した運転免許を取得するまでの道のりは思いのほか平坦ではありませんでした。
教習所の伝説となる思い出すだけで顔を赤らめてしまうような失態も多かったのですが、おかげさまで無事取得してもう何年にもなります。
何不自由なくあちらこちらを自由に運転して、行動範囲を広げ活動できているのですからありがたいことですね。
習っている最中に一番困ったことは車幅の感覚がなかなかわからなくて、狭い道を通ることや歩道を歩いている人との距離感をつかめないことでした。
ハンドルにしがみつくような姿勢と目線で、そろそろと極端にスピードを落として運転する私を見てある教官がおっしゃいました。
「そういうときは、あえてできるだけ遠くを見て運転してください」
恐る恐る言われるとおりにしてみると、不思議なことにすぐ目の前、近くばかりを気にして運転しているときよりも、思い切って遠くへ視線をやったほうが軸が定まるのかフラフラすることなく適切なバランスが自然にとれていることに驚きました。
もしかすると、綱渡りをするときなども同じ感覚なのかもしれませんね。
あのときの感覚が今でも忘れられなくて、運転とは関係のないケースでもこの考え方を応用させていただいています。
ちょっとものごとに対して近視眼的になってバランスを失っているなと思う時は、いったん目線を遠くへやる。
つまり、目の前で生じているそのものごとから完全に離れてみるようにしています。
頭の中だけであれこれ考えすぎてどんどん視野が狭くなり大事なことが見えなくなるくらいでしたら、一度思い切ってそこから離れることも大切なのかもしれませんね。
いったん目の前のことから離れても不都合なことは心配するほど生じず、むしろ自然と問題解決に繋がるアイデアが思い浮かんできたり、遠くへ視線をやっているからこそかえってドン詰まりの原因がよく見えてきたり。
これから新しい季節を迎える年度の節目でもあるこの時期は、心身はもちろん、気候、生活環境などあらゆることに大きな変化が多くいつも以上に心もざわつきやすくなってくるタイミングでもあります。
そんなときこそ、何か煮詰まったり近視眼的になっているなと感じたら、思い切って目の前のことからいったん離れて心の赴くままにぶーんと遠くへ飛んでいってしまうのも新しい発見が多いこの時期ならなおさらのこと、アリなのではないかなと思っています。
そんなわけで、この週末は私も、ちょっとした時間を見つけてさっそくあちこちへぶーんと飛んできました。
視野であれ、行動であれ、域や半径を広げたとたんにそのスペースに入ってくる気づきや発見を、今の時期だからこそいっそう大切にしていきたいですね。
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今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
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