今日から2月ということもあって少し恋や愛の話も書いていってみたくなりました。
ある程度の年齢を重ねると、天ぷらや串揚げなど、あれだけ好物だったガッツリ系の揚げ物がなんだか胃に重く感じられるのと同じように思い出す恋や愛の記憶も遠い昔の初恋のような淡いもののほうが好ましく蘇ることが多くなってきています。
そのような思い出ほど、当時はガッカリしたり、嫌な面もたくさん目にしたはずなのに、すべてが甘く美しい記憶にすり替わっていることも多かったりしますから驚いてしまいます。皆さんの記憶はいかがでしょうか。
私の周りには、目の前の現実が望む理想ではなかったり、思う通りにいかず嫌になると過去の美しい恋愛の記憶に浸り逃避している友人たちが少なくありませんでした。私は本人が幸せなら難しく考えずにそれもいいんじゃないかなと思っています。いつかは嫌でも現実に向き合う瞬間がくるわけですから一時の夢くらい良いではないですか。
これは恋愛に限ったことではないのかもしれませんが、なぜかべったりしているよりもさりげないものごとのほうが意外といつまでも記憶に残っている気がします。その時にはわかるかわからないかくらいのさりげない優しさであったり、気遣いや思いやり。あるいはささやかな触れ合い、交わり、交わした会話など・・。
そんなさらりとしているけれどもくすぐったさを覚えるような記憶ほど、どうしてかいつまでも心の奥に「残り香」のように刻まれていたりします。
私は恋愛に限って言えば、10数年から20年近く前に出会った方々のことばかりよく思い出します。あ、友人たちのことは言えませんね。
お付き合いをしていた人はもちろんですが、そうでない、接点はあり互いに淡い好意はあったはずだけれど深く、あるいは親密には付き合うことはなかった人たちに至るまで・・。彼らから頂いた、さりげないけれど真摯な想いや真心のこもった思いやりもなぜかいつまでも胸の奥に残っています。
どれもきっとご本人さえまったく覚えていないような些細なことばかりだと思います。けれども、そうしたものほどふとした瞬間にものすごく鮮明に感覚を伴い思い出され、少し元気のないときなどには思い出すだけで自然と温かい気持ちになるのですからおもしろいですね。まるで寄り添われ勇気や励ましをいただいてるような気持ちにさえなります。
誰かを想う気持ちというのは、相手を心から理解したいと願う、またその相手がいつも平和で幸せであって欲しいという純粋で素直な感情だからこそ、エネルギーの純度が高くふわっと心の琴線に触れやすい、また上澄みのように心の内奥を漂いそこに残りやすいのかもしれませんね。
まさに「残り香」のように・・。
私の場合、10数年から20年近く前にはそうした純度の高い愛情を備えた異性と多く知り合っていたということなのでしょうかね。
純度の高い真心や愛情は、自分自身が優しくなるだけではなく、今度はその受け取った真心を他の人にも使っていきたいと思わせるから不思議です。愛された分、受けた愛を他者のために使おうとまるで無限の泉のように創造しては循環させることができるような気持ちになります。
それこそがもしかしたら本物の愛というものなのかもしれませんね。
身をもって ”人を愛するということはどういうことか“ を示してくれた方々から受け取った大切な成長のための手本。
こうして思い出すだけで周りにいる誰か他の人々に優しく愛を使っていきたくなるのですから素晴らしい連鎖だと思います。
愛は決して目にみることはできません。けれども、私たちを他の誰かと見えない絆で繋ぎ、言葉を交わすことなく互いの喜びや悲しみ、苦しみを感じ合うためのエネルギーとして確実に存在します。
愛というエネルギーで心の疎通をするからこそ、相手の悲しみや苦しみがわかるので相手を苦しめることができません。相手を幸せにするから、私も幸せを感じる。本当に純粋で原始的、そして何より根源的な力です。
皆さんが今、ふと思い浮かべたこれまでに受け取ってらした愛の数々。思い出すだけで温かい気持ちになれ、他者にもその優しさや愛情を分かち合いたくなったのでしたら実る、実らないに関係なくきっと素敵な恋の経験、また真心溢れる愛を受け取られるような経験をたくさん重ねてらしたのでしょうね。
また、こうも言えると思います。
恋人やパートナーに限らず、ご家族や親友など、大切な誰かから受け取った真心や愛情は肉体やその関係性を越えて決して消えることはなく、目には見えなくとも一度繋がった ”絆” を通し永遠に疎通が続くのだと思います。
受け取った溢れんばかりの優しさや愛を今度、あなたが周りの人々へ放って使うとき・・・。
あなたが愛を他の誰かに与えるその場には、きっと目の前に姿はなくともあなたに愛を与えてくださったあなたの大好きな、そして大切な人の笑顔が消えることなくそこにあり続けるのだと思います。
そうして愛はきっと、永遠に循環し続ける・・。
なんだか、そんな気がしました。
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今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ