音もたてずにしんしんと 静かに雪が降る 木々や街のすべてを覆い真っ白に染めあげるように
音もたてずにしんしんと 静かに雪が降る あなたの心の痛みをすべて癒しただ優しく包み込むように
音もたてずにしんしんと 静かに雪が降る あなたの胸にひっかかる過ちのすべてを赦し白く清らかにしてしまうかのように
降り積もる雪の下 あちらこちらで草花の新しい種たちが芽吹きを待ち じっと息をひそめている
降り積もる雪の下 いつのまにやら芽生えた小さな希望が痛みを越える日を待ち 差し込む光を探しはじめている
降り積もる雪の下 過去のある時間にだけ通じるドアを閉じその先へ向かう決意が湧き上がる勇気を待ち 今と未来への一歩を踏み出そうとしている
春の暖かい陽射しとその愛を待ち 多くの小さな種たちが 街中の あなたの心の 雪深い凍てつくような大地のなかで ただじっと 今は身を震わせていてる
どれだけ厳しい真冬の寒さでも やがて訪れる春の陽射しを浴び 新たな芽を出し いずれかならず美しい花を咲かせることを わけもなく知っているかのように 降り積もる雪の下深く ただじっと 今は身を横たわらせている
音もなくしんしんと雪が降る あらゆる生命が再生し 光の下で再び循環して輝ける日のために すべてを覆い何もなかったかのように
音もなくしんしんと雪が降る 春の訪れとまばゆい陽光を待つまでの 厳しい冬の時間を 静かに包み見守るかのように
音もなくしんしんと雪が降る 愛によって芽を出し美しい色彩の花を咲かせることを待つ すべての生命へ 「大丈夫すべてはまたここからよ」と 静かにメッセージを送るかのように
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今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ